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韓国、中国、他アジア諸国に置いてかれる日本

前々から興味があった大前研一氏の「日本の論点」(プレジデント社)を読んだ。さすが、よくここまでの視点を持つことができるなぁとただただ感心する内容だった。


私は今年の東京都知事選に大前研一氏が出馬してほしかった。あらゆる政策において大前氏の考え方はビジネスマンからすれば共感できるものだろうし、25年も前に平成維新を立ち上げ道州制を推進しようとした実績もあり大阪の橋下徹とともに中央集権を一気にぶっ壊してくれそうだった。年配者にも若者にも合理的な政策を期待できた。


この著書の内容は、現在日本が抱えている様々な問題をひたすら大前氏の視点で内容や解決策が綴られている。テーマは主に経済、政治的な事で多岐に渡る。日本が抱えている多額の債務、外交問題橋下徹大阪都構想、TPP、原発等、これさえ読んどけば日本の時事問題にしったかかますぐらいの知識は得られる。特に福島第一原発の事故原因に関しては著者が実際に政府から調査を依頼されていることもありかなりリアルな話だった。原発に関してはそれを専門に書かれた著書も読んでみたいと思う。


正直これを読んだ感想としては、今の日本ってまじでなんの強みもないただ衰退し続けてる国家じゃないかと焦った。さらに日本の常識は世界の非常識だという事にも改めて気づいた。

特に心に刺さるのが、政治的にも経済的にも日本はアジアの中ですら完全に落ち目だという現実である。技術力でここまで来た日本だが、今世界で最も必要とされているのは、高品質なものをしっかり作る技術力よりも、そのような高品質品をコピーしより安く大量に生産するマーケティング力、コネクションを持つ事。台湾の企業は日本のメーカーが発明した高品質品を買い、徹底的に分析し類似の性能を持った商品を、中国のコネクションを利用し大量に安く生産。アップルの製品の部品等はその台湾企業に完全に日本企業はシェアを奪われてしまっている。


台湾+中国の企業モデルに日本企業は太刀打ちできない。さらに日本はシンガポールにも国民一人当たりGDPを抜かれてしまっている。韓国のサムスンにもいいようにやられているし、ほんの10年前には想像できなかった時代になった。この要因として様々な事が挙げられる。例えば任天堂ソニーに代表されるように日本企業は未だに物作りに拘りすぎている事が1つだ。今は携帯1つで皆ゲームをする、アプリを積極的に作らなきゃいけないのに、頭打ちなハードに全力してたり。


ただ、私個人的に一番考えなきゃいけないなと思ったのはそれらアジアの若者の努力の違いである。日本がゆとり教育や競争しない草食男子を大量生産している間、中国、韓国、台湾の若者はたゆまぬ勉強や競争をしてきた。台湾のエリートは英語だけじゃなく日本語を巧みに操る。私も子会社の台湾の方に会った事があるが、彼らの仕事に対する努力の仕方は日本人の比じゃない。ガツガツやりたい事は意見するし、こちらの意見から学ぼうとするのだ。改めて、俺は努力してないなーという気持ちが胸を貫いた。


この気持ちを忘れてはならない。自分も今の落ち目の日本に、ぬるま湯に慣れてしまってはいけない。常に海外の同世代なら今どんな経験をしているか、そのような危機感を持って、もっと努力しなくてはならない。そんな気持ちにさせてくれる一冊だった。