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ベスト4出揃う

高校野球の地方予選が佳境を迎えている。残念ながら、懸念していた通り、高橋光成の前橋育英安楽智大済美高校は敗退してしまった。共に二年生の時に全国の優勝、準優勝を成し遂げ、最後の夏にかける思いは誰よりも強かっただろうが、地方予選の三回戦で早々に敗退。


しかし、私は昨年の連投からの怪我はもっと影響するものだと思っていた。高橋も安楽も夏の大会には間に合わないと。そう考えれば、彼らは最後の夏に標準を合わせ、ギリギリ間に合わせてきた印象だ。高橋はニュースでしか見ていないが、昨年夏ぐらいの球威は戻っていたみたいだし、相手の健大高崎は実力校だったが終盤までは完璧に抑えていた。安楽も敗れた試合で148キロを計測、前半は相手にヒットすら許さなかった。

ただし、やはり実戦経験の不足が大きかったのだと思う。どちらも終盤にスタミナが切れ、勝負所で耐えられなかった。また、前橋育英済美もエースにおんぶにだっこのチーム力だった。

安楽に関しては実際にテレビで試合を見ていたが、完全復活というわけでもなかった。昨年は勝負所で本気で投げたボールは軽く150キロを越えていたし、148キロの速球も東温の打者に軽く捕らえられていた。とはいえ、怪我が問題無いのであれば、素材としてはやはり今年No.1。ドラフトにはかかってくるだろうし、今後は肩肘を大切にし、調整してほしいものだ。とにかく、彼らにはお疲れ様と言いたい。


さて、全国的に今年も強豪校の苦戦が目立つ中、奈良県予選は実力校が順調に勝ち残ってきた。現在愛媛在中の為、実際に試合を見ることができないのが心苦しい(天理、智弁学園の試合はYouTubeであげてくれる人がいるが)が注目チームが勝ち上がり、いよいよ準決勝、決勝を残すまでとなった。


天理、畝傍、智弁学園大和広陵と春のシードがそのまま勝ち残った。特に天理の調子の良さが目立つ。二年生中心の強力打線が振れており、三試合でホームラン8本。エースの橋本が怪我で投げていない状態で期待された前田の不調が気になるが、元々力の差が無い複数の投手を擁しており、毎試合誰かが好投しゲームを作る。天理は問題なく決勝まで来るだろ。


畝傍は一番厳しいグループを勝ち残った。近年は常に上位に顔を出す実力校。県内屈指の進学校でもあり、試合運びが上手い。一昨年には準決勝であの青山大紀がいた智弁学園に大金星を挙げたが、決勝で天理に大敗。今年は天理に一泡吹かせられるか。


智弁学園は序盤苦しんだ。平城、奈良高専戦はいずれも後半までは同点、最終的にはコールド勝ちしたが点差程良い内容ではなかった。それでも、本日行われた登美ヶ丘(私の故郷)戦では序盤から打線爆発、15-0で完勝した。全国No.1スラッガーの岡本和真は今大会もしっかり活躍している。満塁含むホームラン2本に、タイムリーヒットも左右に打ち分ける。高校レベルでは岡本は常にこのぐらいの数字を残せるのだろう。間違いなく全国でNo.1の打者だ。気になるのは岡本以外の打者に選抜大会程の怖さを感じない事だ。奈良の高校球児は岡本に真っ向から勝負を挑んでいるが、岡本が勝負されなくなると智弁の得点力は一気に落ちる。


大和広陵も厳しいグループを何とか勝ち進んだ。昨年もベスト4、エースの立田が入ってからは完全に智弁、天理に対抗するチームとして安定して勝ち進むようになった。立田は今まで連投を回避してきたが、最後の夏はフル回転する気持ちを見せている。初戦、三回戦共に立田が完投、準々決勝もストッパーとして登板。ついに智弁学園との対戦まで来た。立田の中ではあと2試合、智弁、天理を倒すイメージができているのだろう。立田の全力投球がようやく見れる、岡本との対戦はスカウトも大注目だ。チームとしては、打力は思ってたよりあるが、守備に難がある。智弁相手にミスは許されないが、点数は意外に簡単にポコポコ取るんじゃないかと思う。


楽しみなチームが良く勝ち進んでくれた。ここからの試合は全部接戦になると思う。特に智弁学園大和広陵は昨年は大和広陵が勝ち、その時のメンバーが多数智弁に残っている事もありリベンジがかかる。大和広陵が勝つなら昨年のような展開、立田が序盤しっかり抑え後半勝負へ。智弁の投手は完投能力が無い為、後半接戦で行けば必ず調子を崩す。智弁としてはやはり岡本が立田の出鼻を挫くこと。立田は岡本に対し真っ向勝負をすでに宣言している、チームとしての勝負よりも、個人としての勝負に意識が強いぐらいである。この三年間、お互いを意識してきたライバル対決、その第一打席、これが試合の行方を左右する。


天理は畝傍には勝つだろうが、今大会初めて骨のあるチームとの対戦になる。今まで通り簡単に打ち崩すことはできないだろう。それでも、どこからでも長打がでる打線、ポイントはホームラン。ランナーを置いてホームランがでるかどうかで、畝傍にもチャンスが来る。


決勝はどうなるだろう。天理と智弁なら智弁が勝ちそう。天理と大和広陵なら天理が勝ちそうだが、いずれも立田の出来次第。昨年は智弁、天理、郡山の三強時代に終止符が打たれた。大和広陵智弁を、奈良大付属が天理を倒し、桜井が優勝した。畝傍には二強を倒す力はまだ無いと思われる。もし、立田が快投を続け二強を続けて破ったら紛れもなく奈良の球史に歴史を残す。今まで、天理、智弁を1つのチームが破った事はない。どちらかを倒しても、どちらかが立ちふさがる。今年は昨年と違い、二強の戦力が充実している。簡単ではない。


ついに準決勝が始まる。この2日間だけ奈良で過ごしたいものだ。