ホリエモンはいちばんリーグを実現できるか

気づけば今年もJリーグは佳境を迎えている。開幕ぐらいに日記で書いたのだが、今年のJリーグは二期制になり、前期、後期、年間勝ち点の上位チームで最後のチャンピオンシップを開催するという大きな変革があった。


私は人気回復の為とは言え、当初からこの二期制に反対であった。理由は以前も書いたが、①プロ野球クライマックスシリーズと同じで合理性がないこと。一年間同じリーグで戦い続け、その上で優勝チームが決まっているにも関わらず、その直後に同じ顔ぶれでチャンピオンを決める短期決戦をやる意味がわからない。今年で言うならば、セ・リーグは歴史に残る混戦でここまでもつれて盛り上がっているのだから、わざわざこの後クライマックスシリーズで仕切り直す意味がわからない。パ・リーグソフトバンクが圧倒的な力で優勝したのだから、そのまま日本シリーズに出るべきである。どこが一番強いかは一年もリーグを戦えばわかること。一番強いチーム同士で日本シリーズはやらないと。


Jリーグは世界でも類を見ない実力伯仲のリーグであり、前期・後期で分けることにより終盤の感動が薄れる。Jリーグは私の記憶している限り、殆ど全ての年で優勝は最終節に決まっている。優勝だけでなく、残留争い、ACL争い、賞金圏内争いも最終節になるまでどう転ぶかわからないようなリーグなのだ。だから、そもそも消化試合自体も非常に少ない為、わざわざ前期・後期に分ける必要は無かった。実力伯仲とはいえ、上位、中位、下位のグループ内での実力が伯仲している為、年間、前期、後期のそれぞれのチームの順位は殆ど変わらない。前期・後期と分けることで逆に最終盤の感動は薄れてしまう。


③そもそもJリーグの人気低迷は消化試合の多さが問題ではない。これだけのチーム数あれば優勝争いに全く関わらないチームが大多数。そんな中でも、チームごとの人気には大きな差がある。


以上の事から私はチャンピオンシップには反対であった。その効果がどうだったのか出るのはこれからだが、相変わらず、Jリーグはメディアでの露出も少なく、唯一の頼みであった代表チームも年々弱体化しており私の周りでもどこかのチームのサポーターをやってるという人は殆どいない。(というか、1人もいない)。なんていうか、巨人ファンや阪神ファンは日常会話でカミングアウトしても話が続くし別に特別な目で見られないが、FC東京ファンとかガンバ大阪ファンとか言い出したらあっそうなんですね・・と少しひくぐらいの温度差はやはり日本にはあると思う。それが逆にバスケのプロチームのファンとかならコアでかっこいいとなるのが、Jリーグになるとなんかださいなって思ってしまうのである。それぐらい、Jリーグはいわゆる営業活動を失敗していると私は思う。


ちなみに、私は昔から名古屋グランパスファンであり、今も遠方から一年に一回ぐらいは名古屋の友人と試合を見に行く。実際トヨタスタジアムで試合を見れば、雰囲気だけでお金払う価値はあるのになーとは客観的に思う。


そんなJリーグが助け船を出したのがなんとあのホリエモンだった。正式にアドバイザーに要請し、ホリエモンもやる気満々みたいである。これにはJリーグまだまだやるじゃんと素直に拍手を贈りたい。

ホリエモンは未だに世の中から誤解されてるふしはあるが、我々若者から見れば、様々な保守的な常識をぶち破ってくれそうな兄貴的な存在である。ライブドア事件も明らかにホリエモンは被害者であり、どう見てもそれより悪質な東芝の不正会計が罰金ぐらいで済んでるにも関わらず、ホリエモンは異例の実刑判決を受けた。なんというか、ある意味かわいそうな人でもある。私はホリエモンのメルマガをもうかれこれ4年ぐらいとっている。

ホリエモンは今のJ1の中で特に強い少数のチームだけで所謂いちばんリーグなるものを作り、とにかく1強でもいいから世界に通用する強いチームを作り、アジアを主にした海外のファンを獲得していくプランを立てている。アジアのサッカー発展途上国にとって、Jリーグが日本にとってのヨーロッパサッカーのような位置付けになれば確かに面白い。経済の発展もそうだが、これからはアジアの時代、伸びしろは計り知れない。例えばインドのイチローのような飛び抜けた選手がJリーグで活躍することでインドのサッカーファンがJリーグに興味を持つ。これは日本人にとっても嬉しいことである。


私もJリーグ人気を爆発させるにはとにかく日本サッカーが強くなることが一番だと思っている。代表は勿論のこと、Jリーグのチームがもっと強くないことには見てて面白くない。例えば、AClで日本のチームが優勝は愚かベスト4にも全く入れないなんて論外である。代表チームが中国や中東のチームに負けるなんてほぼありえないのに、Jリーグのチームはボロッカスに敗れ続けているのだ。これはリーグ自体の努力の足りなさと言われても仕方がない。


ホリエモンの構想では強さが金のあるチームに集中してしまい、リーグ全体が面白くなくなるといった批判がありそうだが、私はそうは思わない。例えば、浦和やガンバが国内は愚か海外からも有力選手をかき集めドリームチームを作ったとして、そのチームが名古屋に来る時、やはり私は遠方からグランパスの応援に駆けつけるだろうし、相手チームの凄いプレーにも期待するだろう。相手が強ければ強い程、ひいきチームの応援にも熱が入るもの。日本代表とブラジルが試合するってなったらやっぱり皆日本代表を応援しにスタジアムに行ったり、テレビで見るものである。

そして、ひとたびリーグを離れれば、こいつらならAClは愚か、もしかしたらクラブワールドカップでも良い戦するんじゃないかと代表を応援するような気持ちで浦和やガンバを応援するだろう。何年か前に、ガンバがマンUに三点ぐらい入れたときは感動したし。もし、浦和やガンバでそこまで行けるんだったら、うちのチームにもチャンスがあるはずと思えるし、夢も膨らむ。圧倒的に強いチームがいることのデメリットは実はそんなにない。


さらに、ホリエモンの言うように今のJ1はチーム数が多すぎて緊張感が無い。これがいちばんリーグと分裂して6チーム程になれば消化試合なんて殆どなくなるしどの力のチームも競争にさらされ、切磋琢磨できる。絶対的中位力を持つグランパスでさえ、昇格や降格の危機に常にさらされる。ファンとしてはその方が面白い。

世間ではこのホリエモンのいちばんリーグというネーミングを批判してる人がいるが、正直そんなことはどうでもいいし、そのせいで内容まで批判されるのは非常に残念である。さすがは一流の経営者は考えが凄いなと素直に感動するぐらい素晴らしい案である。


しかし、しかしである問題はJリーグが世間のホリエモンの不人気を押しのけてこの改革を実現できるかである。あのホリエモンの案を採用するなんてと妨害、妨害になることは目に見えている。近鉄の時も、フジテレビの時も、選挙の時も、ホリエモン老害を中心とした保守的な年配層の猛烈な批判にやられてきた。Jリーグのコアなファンには若者は殆どおらず、ホリエモンと同じくらいかそれより上の人が大多数である。金儲け=悪、気合いと根性が全て、ホリエモンなんて金の亡者と思っている彼らにホリエモンの案が受け入れられるはずがない。

話は変わるが、あの大前研一さんが橋下徹大阪都構想が実現できなかった一番の原因は『都構想』と言うネーミングがダメだったと言っていた。大阪の年配の方はそれぐらい東京に対して反骨心が高いからと。


今回のホリエモンの画期的な案も、いちばんリーグというネーミングだけでおじゃんになるかもしれない危険性がある。ホリエモンもここはうまく立ち回り、ネーミングは公募にする等してなんとか譲歩してほしいところである。そして、Jリーグホリエモンをアドバイザーにしたからには、彼と心中する覚悟でどんな批判があっても改革を断行してほしい。


ネットや技術革新で色々な事が便利になり、これからは隙間時間を何に使うかということが第一のポイントとなる。要するに娯楽である。この分野にこれから世の中の強者達はどんどん資本を投入していく。中でも、スポーツなんて一大コンテンツである。Jリーグがもし早急に改革を断行できなければ、他の資本が中国や韓国のリーグに流れ、一気にアジアのサッカーの覇権を握られてしまうだろう。実は、この分野は今非常にホットなのだということをJリーグの運営側もサポーターも知っておくべきだろう。