社会人から見た就活攻略法

気づけばもう10月の半ばとなり、今年もあと2ヶ月足らずとなった。本当に早いものである。今年は色々ありすぎたかなり特別な一年だった。思えばほんの二ヶ月前まで私は四国で働いていたのだが、それがもう1年以上前のような遠い記憶となっており、人間の適応能力は改めて恐ろしいなと思う。今では当たり前のように新しい地で、新しく出会った人と何年も前に出会ったような関係となっているのだから。


転勤もさることながら、今年も私は4人の上司のもとで働いた。今の私の立場的に上司は1人しかいない為、上司もそれぞれ転勤等で入れ替わったということである。これはなかなか他の仕事では味わえない感覚だと思う。派遣や転勤の無い社員を除けば、一年も一緒に働ければ長い方である。私は自分の会社のこのスピード感を全面的に評価しているし、これからはこれぐらいのスピード感が無いと生き残ってはいけないのだと思う。私自身も何年も同じ環境で働いていては飽きてしまうような性格になってしまった。

しかし、なんやかんや私もそろそろ丸々五年、社会人として働いたことになる。学生の頃に想像してたよりも仕事を楽しむことができているのは幸せな事であるが、生きるのってほんとに大変だなとしみじみ感じる事も多くなった。資本主義全盛のこの時代、例え一度何かを成し遂げる事ができても、その喜びはほんの一瞬で風化し、また次なる目標に向かい続けなくてはならない。毎日、毎日利益を追求し、競合の動向を気にし、いつか今の好調も終わるんじゃないかという不安を心の片隅に持ちながら、必死に生きる。まさに社会とは競争、競争の連続である。だからといって、競争の無い公務員になりたいかと言われれば、絶対にNOだ。土日の休みを楽しむ為だけに働くなんて虚しい。何のために自分が生まれてきたのかわからなくなる。


学生の時に願った幸せと、今願う幸せにはやはりかなりの差がある。これが殆どブレずにきた人はほんとに凄いと思うが、大概の人は私と同じく変わって来たのではないだろうか。私は就活を始めた頃は、自分が今のように全国を飛び回るような生活をしていたり、仕事を優先し彼女をほったらかしにするような男になるなんて想像もしていなかった。しかし、今の自分は逆に学生の頃思い描いていた生活を望むかというと望まない。何が言いたいかというと、それぐらい学生時代の世間知らずな自分が思い描いていた幸せというのは移ろいやすいものであったのである。


ここから本題に入るが、日本社会の新卒絶対主義、終身雇用では学生の時に就活でヘマをしてしまえば、そこから人生を軌道修正することが非常に困難になってしまう。勿論、終身雇用なるものはすでに崩壊しつつある時勢ではあるが、それでもまだまだ日本の常識として強く根付いており、一度就職した企業を辞めるには相当なリスクが生じる。

やりたいことが明確だが、そういった会社に採用されなかった。やりたいことは別になく、とりあえず採用してくれた企業に入ったがとんでもなくイメージと違ってた。前者も後者もその後の人生を逆転するのは並大抵の努力ではうまくいかない、それが日本社会というもの。


私は就活制度そのものがほんとに腐ってるからこそこのような問題が生じるのだと思うが、ここまで強く根付いた新卒絶対主義はそう簡単に壊れない。


要するに、起業したりしてサラリーマンにならない人を除く大多数の人間にとって、就活とは人生を左右する最も大きなイベントと言って過言ではない。大学受験よりも、結婚よりも重大なイベントと言えよう。

それにもかかわらず、多くの大学講師たちはあまりに就活に対して、無知、無力、無関心である。そりゃそうである、彼らは就活をせずに大学職員になったか、就活に失敗してしょうがなくそっちの道に進んだかのどちらかであるからである。なので、学生は決して教授や就活センターの話を鵜呑みにしてはいけない。何十年前の古臭い根性論をたたき込まれるだけだ。

今だから思うが、就活に関して最も的確なアドバイスができるのはやはり実際に採用活動に携わっている社会人である。なので、就活初期の段階では、企業の採用担当の人に就活のアドバイスを求めるのが一番と言えよう。それも、できれば世間一般で優良企業とされている会社の人事の人が良いだろう。中小やブラック企業の人事には変な人も多い為、全く参考にならないケースも多い。企業の採用担当の方の表情を見て、疲れ切ってるか、イキイキしてるかそれだけでその企業の内情は察することができる。


もし、私が学生に就活に関して何でもいいからアドバイスしてくれと言われれば、以下のアドバイスをするだろう。


①身だしなみや姿勢は一番大事。パッと見の清潔感は勿論、スーツはちゃんとピシッとアイロンがかけられているか、靴は綺麗か、ネクタイは歪んでないか、眉毛は整っているか、爪は切られているか、ネゴ背になってないか、肌は荒れてないか、女性なら化粧の完成度はどうか、そもそも体型はどうかデブじゃないか、逆にガリガリ過ぎてひ弱じゃないか。細かいがこれらのような事で減点されなければ、ライバルに大きく差を付けることができよう。好きな人との初デートにいくぐらいの気合いが必要である。


②話す内容よりも話し方。覚えてきたような使い回しのフレーズは響かない。ほんとにその企業に入りたいという気持ちを見せることが第一。この会社がダメなら他受ければいいや的な気持ちは必ず大人には見抜かれる。自分を騙してもいいからこの会社に絶対入りたいんだという気持ちで面接に臨もう。話す内容は自分のペースでいいから、ある程度本音で、言葉を選んで、相手の目を見て話そう。その為、志望動機は非常に大事。自己PRがある程度固まったら、とにかく受ける企業の事をたくさん知り、好きになる努力を。好きな人になんで私の事好きなの??って言われてしどろもどろしていてはダメである。


③面接やグループワークやエントリーシートやウェブ試験はとにかく場数を踏むこと。慣れれば慣れる程有利。メジャー企業の採用が一気に始まる4月までには面接は慣れたものにしておきたい。エントリーシートは減点方式、グループワークはとりあえず積極性を見せること。いずれにせよ、とにかく場数を踏むこと。できれば、初期に受けた面接で、玉砕覚悟で自分の面接がどうだったかフィードバックを受けたいものである。私が面接をし、学生にフィードバックを依頼されれば多分最終面接とかじゃなければ、合格を出すと思う。次はこの辺を修正してやってみなって。


④いくら結果がでなくても、面接では感情を押し殺し、自信を漂わせること。連戦連敗で気が気じゃない気持ちはわかるが、明らかに落ち込んでいたり、焦ってる人間を採用しようとは思わない。試合に臨むスポーツ選手のようにマイナスなイメージは家に置いてこよう。それができないぐらい、落ち込んだ時は割り切って少し休もう。

⑤緊張は隠すな。自分のペースで話せないなら、落ち着くまで時間をもらってもいい。緊張を隠そうとして支離滅裂な事を言うよりましである。

⑥金銭的な準備は余裕を持って。金が無い状態では気持ちも窮屈。バイトするなどして、お金は貯めておこう。

インターン等には積極的に参加して人脈を増やそう。何より、1人で就活を乗り切ろうとしないこと。先輩、友人、とにかくたくさんの情報を与えあおう。


とまぁ、こんなとこだろうと思う。特に大事なのは、やはり⑦かなと。就活は情報戦、友人の力は非常に重要になるため、就活を通して助け合い、より強い人間関係を構築してほしい。


就活は人生の最大とも言えるイベントだとは言ったが、まぁ失敗したら失敗したで自分はサラリーマンには向いてないんだと他の道を探せばいい。就職とは汎用化することだと私は思う。特別な個性を持った人間は不利になるよう仕組み作られているのである。しかし、こんなに色々な企業に入り込んだり、たくさんの人と出会える機会もない。自分の殻を破るつもりで学生には社会というものに就活を通して立ち向かってほしいと思う。