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就活における企業ブランドの罠

先日、たまたまレストランでご飯を食べていたら、近くのテーブルに大学生らしき集団がやってきた。彼らはどうやら就活の真っ只中のようで、自分の行きたい企業をそれぞれが語り合っていた。その光景を見て、もし今の自分がもう一度あの頃に戻って就活ができるのであれば果たしてどんな企業を志望するだろうかと想像してみた。


結論、今の会社でいいと思えた。当時勿論今いる会社が第一志望では無かったが、自分は本当に運が良かったと思う。何故なら当時私が就職を夢見ていた企業達は近年急速に競争力を失い、多額の赤字を出していたりするからである。逆に自分が今いる会社はその当時からずっと破竹の勢いで成長を続けており、少なくとも赤字になる気配等は微塵もない。


良く働きやすいとか、残業が少ないとか、福利厚生がいいとか、歴史があるから安定している等の理由で学生は志望する企業を選んでしまう。私もそうであった。しかし、それらよりも一番重視するべきなのは、業績と将来性である。社会に出て実際に働いてみるとそれがよくわかる。


よくブラック企業とかホワイト企業とかいう表現がされるが、私が思うにブラック企業とは一言で言えば業績が悪い利益を出せていない企業のことである。利益が出ていないから経費を削減しなければならない→人件費の削減→激務薄給、サービス残業の横行→職場環境の悪化→企業イメージの失墜という負のスパイラルに突入する。業績の良い、儲かって儲かって仕方ない企業はそもそも人もたくさん取れるし激務にならないし給料も高くなる。また今は儲かって無くても、将来性のある事業で大きなリターンが期待できるならば、やりがいが生まれる為ブラック企業とは呼ばれないだろう。極端な考え方をすれば私はそう思っている。


要は金の問題なのである。しかし、この観点で行くならば日本の大企業と呼ばれる殆どの人気企業はいつそのようなブラック企業になってもおかしくない。シャープや東芝なんて普通に考えれば今やブラック中のブラック企業になってしまった。しかし、これらの企業は少なくとも私が就活をしていた五年前にはトップ20には入る人気企業だったのである。私を含め、いかに当時の大学生に先見性が無かったかとても興味深い。


そして、最近の学生に人気の企業がどんな所なのか見てみたのだがやはり社会人から見れば何でこんなやばそうな、将来性が無さそうなとこに行きたいの??と思ってしまう。


http://matome.naver.jp/m/odai/2143375948302239601


私が学生の頃も何故か旅行、空輸系と金融系が人気だったのだが、正直いずれの業種もいつ消えてなくなってもおかしくない状況だと私は思う。

ここからは完全に個人の意見なので勿論反対意見は多々あるだろうと思うが、まず旅行関連。そもそも、旅行するのに私はJTBやHISを使ったことがない。だから、これらの企業の存在価値がわからないのだが、近年SMSの普及で個人がFacebook等で様々な旅行の情報を発信できるようになった。旅行代理店を介さなくても旅券やホテルもネットで予約できるし、伸びしろは非常に少ないと言わざる得ない。さらに仕事も激務である。国内・海外様々なところに半永久的にぶっ飛びまくらなきゃならない。旅行はあくまで旅行で行くから楽しいのであって、仕事で毎日となるとその辺どうなんだろう。


次にANAJAL。こちらも今後海外の格安航空会社との競争に間違いなくさらされ、非常に危険な状況になることが容易に想像できる。ましてやJALはついこの前に破綻したばかりなのに何故そんなところに就職したいのだろう。客からすればやはり安いに越したことはない。別に綺麗なスッチーがいたり、機内食とか無くていいからその分料金安くしてくれればいいのである。様々な保守的な力で今のところは安泰と思われているかもしれないが、そんな時代は今すぐにでも終わるだろう。


金融。銀行や保険会社も根強い人気であるが、これも今いちわからない。銀行や保険の営業は要は買う気が無い客に対して商品を売らなければならない非常にきつい仕事である。そのくせ、給料はなかなか上がらない。ほとんどの社員は兵隊のようにノルマに追われ追い込まれていく。融資の仕事もあるが、こちらもざっくり言ってしまえば金貸しの仕事の為、時には客を追い込み金を回収しなければならないこちらもめちゃくちゃ嫌な仕事である。それを毎日なんて私にはとても無理である。

そして、そもそも銀行の存在価値も年々無くなってきている。ビットコイン等ネット通貨の流通により現金を持つ意味すら無くなる時代は早かれ遅かれやってくるし、為替も意味をなくす。クラウドファンディングにより新規事業資金も銀行に借りなくてもできる時代はすでに来ている。現金の価値が無くなった時代に今の古い体質の金融業界がエッジの効いた解決策を出せるかというとかなり疑問だと思う。てか、金融に詳しい人間は銀行や証券会社に入らず、副業で株とかやってた方がよっぽど生活は豊かになると思うのだが。


と、私は割と本気で思っている。だから、もし今からまた就活ができたとしてもこれらの企業はまず志望しないだろうと思う。


そんな事言ったらどこもリスクはあるじゃないかと言われそうだが勿論その通りである。今の時点で将来安泰なんて保証されている仕事は何もない。しかし、上記の業種に関しては私は特にリスクが高いと思う為お勧めしない。まだ、グローバル化に淘汰されたとはいえ技術力だけはある大手メーカー等の方が方向転換できる分リスクは少ないだろう。

それでは、どんな企業を選ぶべきなのかと考えた時、私は株の取引をやってみることをお勧めする。

株の売買の時、どの株を買うか決める際に最も気になるのはその企業の将来性だろう。実際に売買したり、様々な企業を分析してみることで自分なりにこの国の未来予想図は描けるはずである。


例えば、車の自動運転関連、リニア、オリンピック関連、再生エネルギー関連、IT、ロボット等はまず間違いなくこれから数年は今より仕事が無くなることはないだろう。あとは、とにかく新しい世界を作ろうと意気込む企業風土をもつ会社等はイノベーションを起こす可能性が高い。


株価が上がっている企業はそれだけ資産も多くなる為思い切った事業展開ができる。また、配当等株主還元をしっかりしている企業は勿論社員への手当てもしっかりしていると考えられる。

逆に市場からの評価が低い企業はその分ボーナス等も出しにくいものである。こんな業績で社員の給料は上がるのかよと株主に後ろ指刺される。


売り手市場になり就職自体は非常にしやすい時代になっているが、その分、学生が企業を選ぶ眼というのが非常に大事になってくる。思ったよりもずっと早く世間一般で安泰だと思われている企業の世代交代が進んでいる。誰がシャープや東芝ソニーがこんなにも早く危機的状況になると思っていただろうか。こんな状況になっても、シャープや東芝に就職したいという学生はわんさかいるのだろうけど、それじゃ今シャープや東芝の株を全力で買えるかというと怖すぎて誰も買えないだろう。正直、いつ潰れてもおかしくないよ。

大企業病にかかり、将来こんなはずじゃなかったと思わないでいいように、学生には世間の眼にとらわれず、将来ワクワクできるような企業にチャレンジしてほしいものである。