またまた転勤が決まった

何度経験してもこの瞬間はなかなか慣れることができない。それは、転勤を言い渡される瞬間である。


今年の4月より、また別の場所で働くことになった。20代最後の転勤になるかと思うが、これで次の職場が6部署目となる。平均一年ちょっとで、人事異動をしていることになる。私は自分が仕事をできる人間だとは思わないし、何かを成し遂げてきたわけではない。しかし、この転勤の数、経験だけは恐らく他社、いや自社も含めて同年代の中ではそれなりに誇れる事じゃないかと思う。なんやかんや転勤の度に自分は強くなる、人間的に大きくなるとも思う。


最初は関東で次が関西でその次が四国、そして今東海で、また今度は関西に戻る。このまま今の仕事を続けていれば、そう遠くない未来に海外にも行くことにもなるだろう。私も歳をとったものである。


転勤に完全に毒されてしまったのか、今回の移動を聞いた際、誰もが知っている地名であったため、逆にテンションが下がってしまった。転勤族あるあるなのかはわからないが、普通に生きていたらなかなか行かない地域に住む方が楽しみである。愛媛の今治に決まった時はゾクッとしたなぁ。


これも転勤族だから言える事だが、どんな地域も旅行で行くのと、実際に住んでみるのは全然違う。私はこのままのペースで転勤していけば、旅行雑誌すら1人で作れてしまうのではないかと思う。どうせ、あと二年もすればその地を離れると思うと全てが新鮮である。


私のこの日記の中でなんやかんやずっと注目記事の一位になっているのも、前回転勤になった時に書いた地元就職を批判する記事である。これはやはり、他の記事に比べて自分が実際に経験している事が内容になっているからこその反響なのだと自分では思っている。今でもその考えは変わらないし、最近はマイルドヤンキーとかいう地元指向者を表す言葉も出てきた。人生の後半に地元でゆっくりというならばいいと思うのだが、何も20代からそんな安定志向になる必要はないと思う。別に東京が全て良いと言うわけではなく、『自分の存在を誰も知らない集団の中にいきなり1人で入っていく経験』が何にも変えられない財産となる。これは私もいつまで経っても慣れないし緊張するが、初対面の人と対する能力は飛躍的に上昇するし、いきなり知り合いが数十人増える喜びも同時に味わうことができる。


特に仕事の場合はただの仲良し集団というわけではなく、成果を出さなくてはならないから余計に周りの目が気になり、緊張する。私の場合は管理職として移動、既存の人員より立場は上になるのでさらに緊張する。でも、これが人間を強くする。


プライベートも新たに開拓していかなくてはならない。学生の頃、そこまで仲良く無かったけど連絡ぐらいは取れる人がもしその地域にいればたちまち絆は強くなるし、地元にいれば何も思わなかった、ジムに通う他の人達やよく買い物する店の人にも少しは仲良くなろうとしたくなる。そこから何かが生まれるかもしれない。


そんなこんなで、転勤はすればするほど良いと個人的には思う。勿論、お客様の立場から見れば、そんなに担当がコロコロ変わるのはどうなの?というのはあるが、あくまで自分のことだけで考えれば非常に良い経験となる。


それにしても、20代の終盤を迎え、自分みたいな内気でアピール力0の人間でも何やかんや真面目に続けてれば出世できるもんなんだなと感慨深い。大学の時思い描いていた未来とは勿論違うことは多いが、社会への適応力0だったあの頃から比べれば真っ当な大人になってるのかなとは思う。自分は絶対に出世しないタイプだと腐りかけていた時期もあったが、腐らず続けていて良かった。自分の勝負できる所で勝負するというのは勿論大事だが、自分の苦手だと思っていた分野でも頑張れば思わぬ成果を生むことがある、それがこの20代の教訓である。


私みたいな内気で自己主張できないタイプの若い人って結構多いと思うのだが、見てる人は見てると思って自分なりに素直に頑張ってほしい。ほんとに見てる人は見てるから。この歳になってそう思う。


しかし、別れは本当に慣れない。一年半しか居なかったのに、またまた私は今の職場が大好きである。いつもは辞令が出て1ヶ月ちょっとで移動だからあっという間だったが、今回は2ヶ月程まだ時間がある。どんな気持ちでこの職場の人達と頑張って行けば良いのか、いつものことながら切ない気持ちになる。