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東芝株は今買い時なのか

日本の悪しき伝統である『会社病』をそのまま体現したような大ゾンビ会社東芝の最後がいよいよ近づいてきた。福島原発事故から続く数年に渡る会社存続の為の茶番も最終局面。個人的な見地で言えば、こんなクソ会社さっさと潰れろよと思うが、ギャンブラー的な興味で言えば東芝株はいわゆるボロ株としては非常に興味深い状態に今あると思う。


http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLASDZ24HSG_U7A220C1000000/


冷静に考えれば、高収益の半導体部門を売却することで一時的に資産を整理したとしてもその後東芝には何も残らない。そもそも、東芝をここまで追い詰めたのは原発事業以外の何者でもなく、その原発事業にしがみつき、会社の命を延命したところで結末は同じであると考えられる。半導体の次に未来があった医療機器部門をキャノンに6600億円で売却することで延命した一年前と何ら変わらない状態である。

本来であれば、福島原発事故原発事業が行き詰まったことが見えてきた2014年の時点で、原発事業・パソコン事業の売却、大規模なリストラにより、半導体と医療機器などの高収益事業に特化した会社に生れ変わるべきであったのに、未だに未来の無い原発事業に国策という大義名分でしがみつくのは愚の骨頂と言える。


しかし、そんな大方の有識者の考え通り、東芝は市場から見放され、一気に破産してしまうかと言うとそうとも言えないのが日本株式市場という欲望が渦巻く歪な世界なのである。原発にしがみつく限り、東芝の末路は破産だと誰もがわかっているのに、強みの半導体部門を売却し一時的に債務超過を改善することが評価され、株価は急上昇してしまうのである。


そもそも、東証がザルすぎる。二年前の不正会計やのれん代の未償却にも関わらず、未だに一部上場を許しているし、今回の破産寸前のゴタゴタでさえ二部への降格を検討というありえないザルさを見せている。本来であれば勿論上場廃止が当然であり、昔のライブドア事件の時のライブドアに対する処遇と比べて、東芝に甘すぎる。本来は平等でなければならない株式市場でも日本特有の悪しき伝統は勿論発揮される。こんな状況で株価が三桁あるのは異常としか言えないのである。



私も以前は個人トレーダーとして色々な株を売買して100万以上の利益を出していた。アベノミクス東京オリンピックもあり大体の株は上昇する甘い時期でもあったが、その利益が東芝のようなクソ企業、ぼろ株に手を出したせいで一気に吹っ飛んだ経験がある。それ以来は株は資産として好きな会社の分を持っとくに留めている。



そんな私が考察するに東芝株は今絶対に買うべきではないと思う。


東芝株は材料出尽くし、今が天井だと思うからである。半導体部門の売却を発表しその価値が一兆から二兆と期待されているが、実際の売却額はとりあえずこの予想よりも高くなることはないだろう。東芝をはじめ日本の古い企業は外資に比べて契約がへたくそだからである。


アメリカのウエスティングハウスをShowgroupと買収した際も東芝は国策として原発事業を成功させたいという足元を見られ、相手側のプットオプションを認め、結果原発がダメになるといとも簡単に売り抜けられてしまった。原発事業に関して東芝は完全にババを引かされたのである。今回の半導体の売却にしても、これを売却しなければ東芝は破産するしかなくなるわけで相手側は完全に足元を見てくる。ここまで追い込まれた東芝がそれを跳ね返す取引をできるとは思わない。売却額は予想されているよりもかなり安くなってしまうのではないか。


本当であれば、会社を一旦破産させ、JALのように1から半導体部門を中心にやり直すべきであるのに、『会社』という形にこだわるあまり東芝は全く未来が見えない状態に陥った。


勿論、原発は未だに国策として安部首相も力を入れたいと思っているし、トランプ大統領も原発推進派のエネルギー大臣をポストにつかせた。まだ可能性は無いとも言えない。しかし、世界の流れは確実に脱原発に向かっているし、いかに日本が古い価値観が強い国だとしても、事故の当事者である日本が原発推進に向かって行くにはかなり無理がある。


加えて、そもそも東芝はこれまで原発の不振を抜きにしてもあまりに酷い不正会計や隠蔽をしまくってきた。そんな体質の企業なので、まだまだ色々な悪材料がこれから出てくるらリスクもある。いきなり東証が手のひらを返して上場廃止を決定する可能性もある。

上場廃止になれば、持ってる株など紙切れ同然。多くの株主は大損害を被ることになるだろう。


やはりこれらのリスクを考えれば東芝は今が天井、マネーゲームにより一時上がることはあるかもしれないが、余程度胸がある人以外は買うべきではないだろう。